Night stroll 〜木目アート

満月の夜、海の中を一匹のウミガメがゆっくりと進んでいる。水中には月の光が差し込み、静かで穏やかな世界が広がっている。ウミガメの動きは急ぐことなく、周りの流れに影響されることもない。ただ、マイペースに自分の進むべき道をたどっている。

海中の生き物たちが急ぎ足で泳ぎ去っていくのが見えるけれど、ウミガメはそれを追いかけることはしない。自分のペースを崩すことなく、ゆっくりと、けれど確実に前に進んでいる。その姿はどこか力強く、迷いのないものだ。

広い海の中で漂う時間は、ウミガメにとって特別なものだ。急がずとも、目的地に向かう道のりそのものが大切なのだと語りかけてくるようだ。周りに惑わされず、自分が見据えた先だけを見つめていればいい。その信念が、このウミガメを支えているように感じられる。

月明かりが水中に描く光の筋は、どこまでも続く道を表しているかのようだ。途中で波に流されることもあるだろう。けれど、その歩みを止めない限り、ウミガメは必ず目的地にたどり着けると確信している。焦らず、迷わず、自分のリズムで進む。その姿は、見る者の心に静かに響く。

Night strollは、誰かのスピードに合わせる必要はないと教えてくれる絵。このウミガメのように、自分のペースで進めばいい。どんなにゆっくりでも、それが確かな一歩ならば、必ず目的地にたどり着ける。絵を眺めるたびに、その穏やかなメッセージが胸に染み渡り、自分を信じて進む勇気をもらえる気がする。