新緑〜芽吹く

深い森の中、私はふと足を止めた。
視界いっぱいに広がるのは、一枚の大きな緑の葉。
その存在感は静かでありながら、どこか包み込むような安心感を与えてくれる。
濃淡のあるグリーンとブルーが溶け合い、まるで静かな湖に反射する木々のように、私の心を穏やかにしていく。

葉に描かれる曲線は、風がそっと触れるような柔らかさを感じさせる。その葉脈の一つ一つに、ゆっくりとした時間の流れを感じ取ることができた。喧騒から離れたこの場所では、時間の速さや目まぐるしい変化がまるで別世界のことのようだ。葉の下に立ち、青と緑に染まるその光景に身を委ねると、心の中にあるざわめきが少しずつ静まっていった。

新緑の葉が教えてくれるのは、リフレッシュとはただ「何かをする」ことではないということ。ただ「ここにいる」だけで十分だという感覚。葉が揺れるたびに、私は深呼吸をするようにして、その新鮮な空気を吸い込んだ。まるで、葉が私に「少し肩の力を抜いて」と囁いているようだった。

この葉は、私にとって「始まりの象徴」であると同時に、「一息つく場所」でもある。自分の中にあるエネルギーが、焦らずに芽吹くのを待ってくれているような安心感がそこにはあった。

「新緑〜芽吹く」は、すべてを一旦リセットし、ただ自然の流れの中に溶け込む瞬間を感じさせてくれる一枚。新たに芽吹く力強さだけでなく、その根底にある静けさと安らぎ。それは、私にとっての癒しそのものだった。この葉の下で、私はまた新しい一歩を踏み出す準備をするだろう。それまで、しばらくはこの穏やかな空気に身を委ねていようと思う。